本居宣長は「悲しい時には悲しいと思い、声にも出し、人にも語れ」と言っています。語って、歌にして、それを他人が理解して、「ああ、悲しいんだね」と言ってくれると、自分は生き生きしてくる。
だから、悲しい時に泣くとか、悲しむとか、声に出すとかということで、自分の中の悲しみを客観化して乗り越えることができる。
人を励ますときには「傾聴」=話を聴いてあげる、というのは時代を超えて正解です。
三方一両損
「大岡裁き」で有名な大岡越前守忠相。8代将軍、徳川吉宗時代の実在の人物です。
有名な裁きに、「三方一両損」というものがありますが、生きる知恵として現代でも使える場面があると思います。
『ある男が落とした3両入りの財布を、別の男が拾いました。2人ともその3両を受けとらないので、大岡越前が1両を足して、それぞれに1両ずつを与えたといいます。つまり、落とした男、拾った男、大岡越前が、みな1両ずつ損をして、うまく収まった』という話です。
これにて一件落着。