自分の不幸を話さない

「自分の不幸を話さない」
「幸せに生きるコツ」のいちばんの決まりごとは、自分の不幸を、今のことであれ、ほかの人にいっさい話さないことである。不平をこぼすことは、ほかの人を悲しませるだけ、つまり、いずれいやな気持ちにさせてしまう。悲しみは毒のようなものだから、それを好む人もうるだろうが、人にとっては害にしかならないのである。

「愛情をもって行う」
デカルトを読むと、愛は健康にいいものであり、憎しみはその反対に悪いものであることがわかる。
かりに、憎しみの情を抱いて行っていることのすべてを、愛情をもって行うことにしたらどうだろう。人、行動、仕事等さまざまな要素が混ざり合わさったものの中から美しく愛すべきものをいつも選ぶとしたらどうだろう。それは人類の進歩の大きな一歩となるだろう。
そしてそれは、悪しきものに異を唱える、いちばん効果的な方法でもある。つまり、すばらしい音楽に拍手を送るほうが、ひどい音楽に野次をとばすよりもずっといいし、より公正で、より効き目があるのだ。
なぜなら、愛は本能的に強く、憎しみは本能的に弱いからだ。