「佐賀のがばいばあちゃん」(島田洋七・徳間書店)の初版が2001年。もう20年前のことになりました。ばあちゃん=持永サノさんは、明治33年(1900年)生まれです。明治~昭和を生きてきた人の言葉から学ぶことはたくさんあります。
□中学生のころ、俺にも年ごろの悩みがいろいろとあって、学校に行くのはイヤでたまらなかったことがあった。朝、玄関先でグズグズしていると、ばあちゃんが一言。「何を悩んでる?お前の頭じゃ解決せんから、さっさと学校に行け!」俺は素直に「なるほどなあ」と納得して、学校に行った。
□私の人生、何なんだろう?とか。難しく生きるなよ。終わりにしかわからんばい。
□時計が左に回ったら、壊れたと思って捨てられる。人間も昔を振り返らず、前へ前へと進め!
□おはよう、と言えたら素晴らしい。こんにちは、と言えたらカッコいい。いただきます。と言えたら絶好調!ありがとう、と言えたら天才だよ。
□悲しい話は夜するな。つらい話も昼にすれば何ということもない。
□子どもが泣いても怒るなよ。子どもはあんたを頼ってるからね。
□さよならと言えるだけでも、幸せ。またねと言えたら、もっと幸せ。久しぶりねと言えたら、もっともっと幸せ。
□大変なほうを先にやる。そしたら、後が天国だから。
今の世の中にいちばん足りないものが、ばあちゃんの言葉。それは、小さなことでも喜べる気持ちであり、優しさであり、前向きな明るさであり、笑い。