SNS等で自分の意見を世間に向けて言うことが可能な時代となりました。
江戸時代の様子をご紹介します。
「徳川吉宗が設置した目安箱の目的は政治上、有益な意見や不満を庶民から聞くというものでした。しかし、箱は毎日ではなく、毎月2日、11日、21日の3日しか設置されません。しかも、正午までしか置かれません。さらに大切なのは、訴状に自分の住所と名前が明記されていないものはその場で廃棄されるという厳格なルールがありました」
自分の発言には、責任を持てということだと思います。
上記の方法でも、十分に民衆の意見を吸い上げるのは可能です。
少年老いやすく学成り難し
小学生のときに剣道を習っていました。夏に合宿があったのですが、対外試合、練習時間のほかに、宿題をやる時間となぜか詩吟の時間があったのを覚えています。意味もわからず暗唱させられたのが、有名な七言絶句の一節。
少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず。
(若いと思っているうちにいつの間にか歳をとってしまうもの。だから、わずかな時間でもおろそかにせず勉学に励みなさい)
今思えば、「学」の中には、「勉強」だけでなく「人間性」なども含まれていることに気づきます。さらに、保護者の方が、お子様に伝えたいことばでもあると思います
やぶ蛇
米原万里さんは、すばらしいエッセイストです。米原さんが、ことわざを主題として書かれた「他諺の空似(中央公論新社)」を読みました。
「やぶ蛇」がほかの国では何というかを紹介した箇所があります。
愚か者はスズメバチの巣をもぎ取る(フィリピン)
去っていく虎に小石を投げる(インド)
痛みのないおできを爪楊枝で刺す(カンボジア)
カササギは鳴き声で巣の在り処を教えてしまう(ロシア)
虎の徘徊するところに行って不運と嘆く(ミャンマー)
蛇の口に手を入れるな(フィリピン)
ゴミ捨て場をつついてゴミまみれ(ネパール)
ハイエナの相撲をヒツジは見に行かない(セネガル)
睡眠中のライオンを起こすな(イギリス)
動物が出てくるのが多いのが、興味深いと思います。
余計なひと言で、相手も自分も無駄に傷つけてはいないのだろうか・・・。