男子は強気?女子が弱気?
生徒に志望校の相談を受ける時には、話をよくよく聞くようにしています。経験上ですが、男子は、根拠のない自信、女子は根拠のない不安のために志望校がずれるケースが多くあります。(もちろん、例外はあります)
その中で、自分のことが客観的に分析できている生徒がいると、「伸びる要素」を感じて、がんばれよ!と激励するケースが多いです。なかなか小学生で、勉強面だけでも自分のことを客観視することは難しいことだと思います。
また、人間は無理=無茶をするときに「火事場の馬鹿力」みたいなものが出て、すばらしい結果が出ることも多いのも事実です。
でも、駄目なのは「無茶」に「苦茶」がついて、「無茶苦茶」になるケース。
むちゃとむちゃくちゃのの境目は、人の意見を聞くか聞かないかだと思います。
(人の意見を聞かない人の口グセは「絶対」という言葉を簡単に使うこと、だそうです。世の中に、絶対、ということは、科学の法則を除いてそんなに多くはありません。)
感情的になるより分析を
ある馬がアレキサンダー大王に贈られたとき、馬番のだれひとり、この名馬を乗りこなすことができませんでした。
普通なら「なんてやっかいな馬だ」「こんな馬を贈るなんて」と文句のひとつも出るでしょう。しかし、アレキサンダ-は違いました。名馬が暴れてしまうということの原因は何かということを一生懸命探しはじめたのです。
アレキサンダーが、しばらくこの馬の様子を落ち着いて「観察してみると」、この馬が自分自身の影にひどくおびえていることにすぐに気付きました。
おびえて暴れると影も暴れる。馬はそれを見て、さらに暴れるという悪循環になっていたのです。
アレキサンダーは馬の鼻づらを太陽のように向かせ、常にその姿勢を保つことで、なんとか落ち着かせて手なづけることができました。本当の原因がわからないかぎり、問題は解決しないし、感情的に接することはマイナスにしかならないということです。
例えば、中学受験では、子どもの「やる気がでない」ことの原因はさまざまですし、当の本人すらわかっていないということもたくさんあるでしょう。
そんな時に怒ってもうまくいかないということは私も含めてみなさん経験済みではないでしょうか。
講演会などで、よく「子どもをほめましょう」という話をしますが、ほめるには観察をしなくてはならないので、子どものことがよくわかる=やる気がでない原因が発見できる、というのが「ほめる」の効果でもあるかも知れません。