花芸安達流主催の安達瞳子さんのお話。
「日本人にとっての『花』というのは命の象徴なんですね。あの人は花があるわね、いままさに人生の花ね、なんていい方をしますよね。燃え上がり、輝いている様を表す言葉ですね。花道もそうあるべきで、野山に咲いていたとき以上に、その花の命を輝かせ得なければ作品にはなりません。そして、できるだけ少ない花で空間に、命の気配を漂わせることができたら成功なんです」
「省略して強調する。たとえば、椿は山から持ってきて、切って、切って、切って、一輪にする。椿の場合は、近づけば近づくほど自己主張する花なんです。一方、桜は遠めから雲か霞かという満開の漲りを眺めれば、ああと感嘆するのだけど、一輪に切って挿すと、全然駄目。花それぞれの個性を尊重する姿勢を持っていないと花は生けられないと、この頃痛感しています。でも決め付けたら花に失礼になる。毎年春夏秋冬「はじめまして」って挨拶して、あらたな発見をするんです」
私学女子校では、華道を行う学校多し。
華道を通じて、人生勉強もしているのでしょう。