塾は狭い空間で長い時間を友達と一緒に過ごすので、トラブルが起きやすい環境にあります。授業中は、先生の目が光っていても、行き帰りやスマホのやり取りなどを全て大人が管理していくのは不可能です。「○○さんがいるなら塾に行きたくない」「◯○くんの受ける学校には、行きたくない」などとならないようにしなくてはいけません。また、偏差値や順位が出てしまうことで、マウントを取りたがる塾友がいるかも知れないのも抑えておきたいことです。さらに、厳しいことをいうと「まさかうちの子が」と言われますが、いじめの被害者になるのではなく、本人の意図とは違うこともあるかも知れませんが、加害者となってしまうリスクさえあります。
私が授業中に伝えているにるのは、「あの人があなたの悪口を言っていた。」という友達には要注意。本人のいないところで、その人を褒める人は信じる。その人の悪口を言う人は信じない。本人のいないところで、人の言った悪口を信じる人はもっと信じない。また、100万部売れた本も、読んだ人は人口の1%にも満たないという例えのように、「全員に気に入られることなど不可能。みんなに好かれようとすると苦しくなる」ということも事前のアドバイスとしては有効です。
作家、筒井康隆さんが「悪口」についてこう語っていました。
「他人の悪口ばかり言う奴は嫌われる。他人を褒める心の余裕を欠いているひがみ屋は決して伸びない。悪口は烏賊が墨を吐くのと同じく周辺を暗くする。」
また、実際にトラブルが起きた時の対処法を三つ伝授いたします。
- 子どもたちの間で解決しそうな問題については深く首を突っ込まない
- 大人が感情的にならない。たいしたことのない問題に、裁判とか弁護士とかいう言葉を出してしまうと引っ込みがつかなくなります。
- 我が子の言葉だけを信じずに、客観的に時間をかけて解決する。
ことを批判されても人を批判されているわけではないことを学びたいです。子供であっても、考え方の違いと感情の対立は切り分けなくてはなりません。