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シアワセはどこにあるか?

昔、白隠というお坊さんがいました。あるとき、侍が訪ねてきて「地獄や極楽はあるのでしょうか?」とたずねました。白隠は「そんなことが気になるとは、おまえはそうとうな腰抜け侍じゃな」と言うんです。侍はものすごく怒って白隠を刀で切ろうとします。まさに刀が振り下ろされようとする瞬間、「それっ!そこが地獄じゃ!」と白隠は気迫のこもった声で言います。侍は、はっと気付いて、あわてて刀をおさめ、その場にひざをついて「ありがとうございます」とおわびとお礼をのべます。白隠は「それ、そこが極楽じゃ」と、にっこり笑ったそうです。

地獄も極楽も、「シアワセ」も「フシアワセ」も、すべて自分の心のなかにある。

ある禅僧さんのエピソード

あるとき、一人のお弟子さんが趙州さんに「師よ、どうか指示をお与えください」と懇願しました。それに対して趙州さんは、「朝ごはんは食べましたか?」と問いかけます。「はい、食べました」とお弟子さん。「それでは、鉢(お茶碗)を洗いなさい」と趙州さんは答えます。そのとき、このお弟子さんは悟りを開きました。「いま、この瞬間に自分が何をするべきかが大事なことだ。難しいことではなく、今自分に出来ることを積み重ねよう!」

入試が近づいてきてあせっている受験生もいるでしょう。
でも、やるべきことは特別なことではない。目の前にある当たり前のこと。

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