ある航空会社がヘリコプターで東京-大阪の定期便を始めることにしました。貨物では、高級寿司のネタにもなる魚が良いということになり、社員の人が大阪の魚屋さんに交渉に出かけました。
ところが社員が魚屋さんを訪ねてあいさつをしようとしたとたん、
「帰れ!」
と一方的に怒なりつけられてしまいました。社員の人は、怖い人だなあ、頑固オヤジだなあと思いつつも何回も交渉に行きますが、その度に追い返されてしまいます。
ある日、また訪ねていくと魚屋の奥さんがこっそり教えてくれました。
「うちは生きた魚を扱う店ですよ。あんたみたいに元気のない声で店に入ってこられると、魚が腐ってしまうような気になります。あんたを追い返したあと、主人は店先に塩をまいていましたよ」
それからというものこの社員は
「こんにちはっ!」
と声を張り上げるようになりました。すると主人はにこにこ話を聞いてくれ、めでたく交渉はまとまったと言います。
入試の朝は、元気な「おはようございます!」「行ってきます!」を心がけましょう。