親として気をつけなければいけないのは、子供の性別よりも、親自身の中にあるジェンダー・バイアス。
東京女子校の先生が語る女の子の子育て
母親は娘の気持ちがよく分かると思いがちです。客観的な視点に立ちづらい。だからこそ、大事なのが、自分と娘は違う人間だということをきちんと意識して「本当はわかっていないかも」と自戒することなんです。
自分が勝ち組だと思っているお父さんほど要注意です。自分と同じような勝ち組に育てようと意気込めば意気込むほど、旧来の男性優位社会の価値観を娘に刷り込むことになります。
別の東京女子校の先生が語る定期試験
中1や中2のうちはいろんなことを試してみて「今回の中間がうまくいかなかったのはあれがダメだったんだ」と自分で考える経験をしてほしい。効率よく点数をとることとかを最初から考えて欲しくないですね。それだと結局あとに何も残らないですから。
さらに別の女子校の先生が語る夢
若者が将来に対するに、明確なビジョンを持てないことが悪いことのように言われる風潮があります。でも今の世の中は昔ほど単純じゃないんです。将来に対するビジョンを持つことは対して悪いことではありませんが、一方で柔軟性も必要です。
大人は、子供が夢に向かって努力しているのを見ると安心するという心理も働くこともあり、そして反論のできない綺麗な言葉ですので、「夢(目標)を持って頑張ろう」とつい、いいたくなります。でも、それは大人自身が早く安心したいだけではないでしょうか。その夢(目標)は、「あんたがやるって言ったんでしょう。無責任ね。頑張りなさい」という子供に努力を強いるための圧力として利用されかねません。そういう構造に子供が慣れてしまうことは避けたいことです。
それでも女性は素晴らしい
トータルで見れば、女子の方が勉強ができるというのは全世界共通。イギリスの16歳が受ける全国統一テストの成績上位50校のうち、約半数が女子校で、約3割が男子校、残りの2割が共学校だったというデータもある。イギリスの高校全体に占める男女別の割合はおよそ6%程度と推計される。
PISAのデータによれば、いわゆる「心情読解」が女子に有利なのではなく、論理的・実用的な読解力についても女子が上位に位置する。
日本のセンター試験(共通テスト)も同じ傾向である。