おばあちゃん仮説
ヒトは進化の過程で多くの体毛を失っていきました。だから、ヒトの赤ちゃんは親にしがみついて移動することができなくなりました。ヒトの赤ちゃんは、親が「抱っこ」をして世話をしなければならないため、育児には時間と労力がかかります。そこで、母の母=「おばあちゃん」の寿命が長く、若い母親の子育てをサポートしたり、母親の代わりに孫の世話をしたりできるようになって勢力を伸ばしたというわけです。ちなみに、シャチやゴンドウクジラにも、シニアが子育てを手伝う習性があります。
人間の場合、コミニティを形成して社会生活を営むので、孫の世話は、母の父=おじいちゃんも担うようになったと言えるでしょう。
若者は、チャレンジングで社会を革新するパワーがありますが、欲望のままに暴走する危険性も持ち合わせています。それに対して、シニアは「保守的」とよく批判されますが、社会基盤を安定させるのに貢献しているのです。
東京大学教授・小林武彦さんの仮説です。
小林さんの文章は、灘中学や洗足学園でも扱われました。
理科好きをつくる以上のものが伝わる文章が多いと思います。
そして、敬老精神大事です。