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教育は「一億総評論家」

不思議なこと

「不思議なもので、教育という分野に関しては、全くといっていいほどの素人でも自分の意見を述べたがるという現象がしばしば起こる」

「どのような教育がいいか、という問いの回答は、教育される本人の特性や能力、環境などの様々な要因によって左右される・・・自分が病気になったときに、まず長生きしているだけの老人に長寿の秘訣を聞きに行く人はいないのに、子供の成績に悩む親が、子供を全員東大に入れた人の体験記を買う、という現象が起こるのは奇妙な事態だとは思わないだろうか」

以上、「統計学が最強の学問である(西内啓)」より。

意見に賛成。

もちろん、「子育てに成功したお母さんの話を聞きたい」という欲求自体に問題があるわけではない。しかし、どこかの誰かが子育てに成功したからと言って、同じことをしたら自分の子どもの同じように成功するという保証はどこにもない。

どんな学校をお勧めするか?

同じく、私見ではあるが「○○が勧めるおすすめの学校」のような記事もほんの参考程度にしたほうが良いのではと思う。サンプル数10人以下の教え子がその学校に入学して満足している、またはその学校の先生とお会いする機会が10回以下程度の情報では、「自分が教えてもいない生徒」に勧めてもいいのかは疑問。現役の塾の先生だとOKだと思うが、それもサンプル数次第かと。

私が「うちの子はどこの学校がお勧めですか?」と聞かれたら、まずは一緒に悩み、そして、時間をかけて考えが整理されて絞り込んでいくプロセスを取るでしょう。

大量に観察

教育経済学者の私が信頼を寄せるのは、たった一人の個人の体験記ではありません。個人の体験を大量に観察することによって見出される規則性なのです。

36万部のヒットとなった「学力の経済学」(中室牧子・ディスカバー携書)より。

これも、心に留めておきたい内容です。

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