ハーバード大学の発達心理学者、ハワード・ガードナーが多重知能理論によって「知能」の多様性を指摘したのは40年も前のことだ。それによれば、人間の知能は、
①言語的知能
②論理・数学的知能
③空間的知能
④音楽的知能
⑤身体運動的知能
⑥対人的知能
⑦内省的知能
⑧博物学的知能
と、少なくとも8つに分類できるとしている。
塾としてはお預りした生徒の合格が第一ではあるが、多様性に富んだ子供たちの知能を、たった数教科のペーパーテストで測ろうとすることに無理があるということは、講師として頭の隅に置いておきたい。そして、8つの能力の例えば、⑥⑦⑧を認めたり、さらに伸ばしてあげることにより、全体の能力も引き上がり、結果として合格に近づくということを経験からは理解していることはたくさんの人にお伝えしたい。
世に言われる「深海魚問題(入学したのに勉強についていけない)」は、一面しか見ていない浅薄な分析だと感じている。子供の能力を限定して見れない大人がよくない。