教え子で、高校時代に競技かるた部を立ち上げた生徒がいます。映画「ちはやふる」が流行った時でした。日本の伝統文化に触れる青春時代はとても良いものです。百人一首は、外国の方でも取っ付きやすく勉強している方も多いようです。かるたは、もともとポルトガルから伝来したものでもあります。外国の方との会話が短歌や俳句というのはオシャレです。
百人一首の現在地
①選者が不明・・藤原定家だと考えられてきましたが、研究が進むにつれ、違うという可能性が示唆されるようになりました。定家が選者でないとなると、成立時期もいつか分からないということになります。
②暗記をするのにちょうど良い量・・日本人は小学2年生の時に九九を覚えますが、百首もチャレンジしてみようかと考えられる分量です。
③女性の優れた歌人が多い・・二十一首が女性歌人の詠んだ歌です。江戸時代には、女子教育の教材として親しまれました。
花の色は/うつりにけりな/いたずらに/我が身よにふる/ながめせしまに(小野小町)
④マイナーな歌人が多い・・現代の多様性の時代を表していると言えるかもしれません。
⑤歌枕が読み込まれた歌が多いの・・アニメや漫画で聖地巡礼をする方がいますが、同じように巡礼した人もいたのではと思います。
短歌・和歌は時代を超えて普遍性を持っています。
奥山に/紅葉踏み分け/鳴く鹿の/声聞く時ぞ/秋は悲しき(猿丸大夫)