模試の直前だけ付け焼き刃的に勉強して、たまたま上手くいくことで間違った成功体験の呪縛から逃げられなくなると後々まで響く。メルカリなどで模試の過去問を購入してドーピングのような対策をするのは弊害が大きいと何度もお伝えしてきた。目先上手くいったら、子どもの心情が以下のように変化する可能性がある。子どもというより、人間というものは弱いものでもある。
「追い込まれても、なんとかなったので自分はできる」と考えるし、もし上手くいかなかった時に、「でも、あの時は上手くいったので次回は大丈夫のはず」と考えたりもする。さらに、「コツコツ勉強している友達よりも、直前だけ勉強してなんとかする自分の方がすごい」という勘違いまで絡んでくると取り返しがつかなくなる。
模試の過去問を購入以外にも、対策の塾や動画もあるので、ニーズがあるのも事実。時には自信回復のために必要なこともあるかも知れない。しかし、劇薬は必ず副作用もあるものだと考えていきたい。学習姿勢まで変わってしまうのであれば、本末転倒。付け焼き刃の学習は、範囲が広くなる総合問題の模試には通用しないし、範囲のない入試本番には全く対応できない。常に、目的と手段の混同をしていないかを確認したい(ちゃんとした塾や指導者なら、指摘してくれますのでご安心を!)
