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解きまくる

「僕は1年間、過去問を解きまくりました」という新人講師に「解きまくる」という表現は使うものではないと研修で伝えたことがある。以前、SNSで中学受験の専門ではない方が、中学入試の問題を問いていてみた・・・という内容でその表現を使われていたのに大変、違和感を持った。

「解きまくった」という表現を使う人は、自分に甘い傾向にあると経験上感じている。その人が、年間100校以上の過去問を解いているということは実はあまり多くないのだ。また、担当科目以外を解いている人も少ない。対して、生徒を考えてみよう。例えば、開成中学を受験する生徒は、出版社の過去問に10年分ついているので、その年数をやる生徒は多いだろう。彼らは4科目分なので40回分を解くことになる。もちろん併願校も含めて考えると、ゆうに100回は超える。○○特訓での教材を含めるとその数はさらに大きく増える。感覚的には、講師は担当科目の400校以上の過去問を解かないと1年では生徒には追いつけない。1日1時間以上、過去問を解く時間に当てるというのは、かなりストイックなこと。

結論。「解きまくる」という表現を使う人は、生徒より解いている本数が少ない可能性があるという事実に気づいていない。受験の全体像が見えていないというのもあるだろう。特に、前者の生徒の頑張りが見えていないという部分で講師としては、致命的である。

受験生たち、頑張っているのです!!

hands forming a heart shape
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