自立を妨げるもの

40年以上、開発途上国支援現場で活動されてきた国際協力コンサルタントの中田豊一さんの言葉が素晴らしかった。＜村に井戸を掘っても、半年後にはゴミだらけ。橋をつくっても適切にメンテナンスされない。私たちは「途上国の人たちは主体性がない」「依存的だ」と嘆いていました。しかし、真の問題は、私たち援助する側にあったのです。村に入ると、私たちはいつもこう聞いていました。「みなさん、近頃どういう問題を抱えていますか？」―今考えると、この瞬間に与える側と与えられる側の関係が固定化していたのです。私は「この村には問題があるはずだ」という思い込みを押し付け、「みなさん自立してください」と勝手に解決を促していました。＞

「あなたは、主体性がない」「あなたは、依存的だ」「あなたは、どんな問題や悩みを抱えているの」「あなたには、問題があるはずだ」「あなたは、そろそろ自立しなさい」と子どもを主語にして考えてはいないのか？という視点を持つことも重要だと思います。