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CFOとCTO

東京理科大学の石川正俊学長のお話が示唆に富んでいた。

・日本の企業ではCFO(最高財務責任者、F=ファイナンシャル)がトップとなり、その下にCTO(最高技術責任者、T=テクノロジー)がつくという組織構成が多いように思います。一方、アメリカはその反対の構図が多いように感じます。私の個人的な意見でも、アメリカ型の方が適していると思います。というのも、CFOは利益を生み出すことが役割ですから、「お金がないからこの技術開発はやめよう」とCTOにストップをかけてしまうようでは、新たな価値は創造されず、企業はもちろん、社会全体にとってもプラスにはなりません。

・ベンチャーの仕組みを説明する際に私がよく使うのは、「健全な怪しさ」と「正しい失敗」という言葉です。「健全な怪しさ」とは、失敗するか成功するか分からないポテンシャルのこと。そして「正しい失敗」とは、成功までのステップとして必要な失敗のことです。つまり10回やって9回失敗したとしても、それは成功に必要な「正しい失敗」なのです。失敗がなかなか許されない企業とは異なり、大学の教育研究には「健全な怪しさ」がつきものです。未来の価値に対して「健全な怪しさ」を担保することが大学の役割であり、大学が先頭を切って走るべきだと考えています。

・何かあった時に人生最大の拠りどころになるのが「自分で決めたことだから」という言葉です。たとえうまくいかなかったとしても、自分で決めたことを肯定するのは慰めになり、新しい道を選び直すための強さにつながります。

東京理科大と連携しているのは、富士見、吉祥女子、國學院久我山、田園調布の4校。

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