文芸評論家の三宅香帆さん。中学入試でも彼女の作品が扱われ始めています。彼女が本を読む時の視点としているのは、比較・抽象・発見・流行・不易の5つ。その中の「抽象」は、テーマ(物語と最初と最後に何が変わっているか)を見つけるということ。「発見」というのは何が書かれていないか。映画「国宝」を例にすると、書かれていないのは、ファンの姿であり、作者は「芸そのもの」を書きたかったのでは?という発見です。「不易」というのは、普遍的なテーマです。先ほどの「国宝」では、少女漫画で普遍的に見られる「ダブルヒロインもの」の男性版ではないかという分析。
実は、国語の授業(とくに精読)とかなり似た部分があります。特に「不易」の部分が重要だと思って授業をしています。今日やった文章と同じものが入試に出るとは限らないので、その時に「あ、あの時と同じような内容の文章をやった!」という感覚は得点につながります。


お問い合わせ
アクセス