「世界正義論」(筑摩新書・井上達夫)という本がある。世界は一つというのが理想郷であるように言われるが、「世界政府」(アニメだと地球連邦のように使われる)ができることで、人々が幸せにできるのか?という疑問を投げかけた本である。著者の「世界政府」の弊害の一つに「離脱不可能性」がある。その国がかりにどんなに素晴らしい国と目されていたとしても、その国の多数派の人たちが奉ずる価値に共感できない人というのも、必ず生じるはずである。そうした人々にとって、その国以外の別の国家に避難場所があるというのは、間違いなく救いになる。戦争や紛争は論外だが、多様な国家が分立している現代の世界が、不安定であるが故に絶望からの逃げ場所にもなりえる。
みんなが同じでなければいけないというのは、窮屈。様々な進路の選択肢、また個性のある学校があることは幸せなことであると思う。(世界は一つだと思って、お互いに価値観を尊重しましょうというディズニー的な「世界は一つ」には賛成)


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