夏目漱石が、小説をはじめたばかりの芥川龍之介に送った手紙です。
『あせってはいけません。
頭を悪くしてはいけません。
根気づくでおいでなさい。
世の中は根気の前に頭を下げることを知っていますが、
火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。
うんうん死ぬまで押すのです。
牛は超然として押していくのです。
何を押すのかと聞くなら申します。
人間を押すのです』
超然(ちょうぜん)を辞書で調べると、物事にこだわらず、平然としていること。
この手紙の内容だと、他人の評価にとらわれすぎずに自分の道をすすめという意味が近いと思います。